転職理由と退職理由2 伝え方
面接で転職理由・退職理由を聞かれる理由
企業はどうして面接で転職理由、退職理由を聞くのでしょう。それには、主に2つの理由があります。
- ・入社後、同じ理由ですぐに辞めてしまわないかを確認する
- ・その人が転職で実現したいことによって、会社に貢献・活躍できるかを判断する
つまり、前職への不満など、ネガティブな内容をそのまま伝えては、採用担当者にとって入社後の定着や活躍のイメージが湧きにくく、マイナスな印象を与えてしまいます。自分を偽った転職理由を伝えることは、入社後のミスマッチを起こす可能性があり、自分にとっても企業にとっても良くありませんが、たとえネガティブな理由でも、面接では前向きな言葉で伝えるようにしましょう。
伝える際のポイント
転職理由を伝える際は、以下の流れを意識します。
前職の不満
↓
今の会社を辞めたい理由ではなく、退職して何を実現したいか、前向きな理由に変える
↓
条件面を転職理由にする場合は、なぜその条件を求めるのか、それによって将来どうなりたいかを伝える
ネガティブをポジティブに変える 転職理由の伝え方例
・転職理由1 「人間関係」
人間関係を理由に退職を考えた場合、「上司とうまくいかなくて・・・」「人間関係に嫌気がさして・・・」などと伝えると、「うちの会社でもうまくいかないのでは」「協調性がないのでは」などと思われてしまうかもしれません。以下のような言いかえをすることで、前向きさをアピールできます。
<例>
「伝統を重んじる会社でしたので、業務の方法が常に決まっており、若手のアイディアや意見を発信できる場がほとんどありませんでした。新しいことに積極的に挑戦し続けることでスキルアップをめざしたいと思い、転職を決意しました」
「個人の成果が重視される分、個人で行動することがほとんどでした。私は周囲とコミュニケーションを取りながら、チームで団結し、目標に向かって成果を上げられる仕事がしたいと思い、転職を決意しました」
・転職理由2 「仕事内容」
「今の仕事は退屈で・・・」「ノルマがきつすぎて・・・」などと伝えると、面接官によっては「仕事にやる気がないのでは」「性分が怠け者なのでは・・・」という印象を持たれる可能性もあります。「現状の仕事が嫌」という感情ではなく、なぜ「嫌」かを考え、転職によって何を実現すれば、その「嫌」が解消できるかをしっかりと伝えましょう。
<例>
「ルーチンで行う業務が多く、○○に関してはスペシャリストとしてのスキルを身につけることができましたが、新しいことに取り組める機会がありませんでした。もっとさまざまな仕事を経験することで、新たな知識を身につけスキルアップできる仕事に就きたいと思い、転職を決意しました」
「前職では一人ひとりに課せられた目標値が高く、目標を達成するためには顧客一人ひとりに時間を割くことができませんでした。しかし、もっと一人ひとりの顧客と向き合い、高い信頼性を築きながら最大限にお客様の要望に応えられるように仕事に取り組んでいきたいと考え、転職を決意しました」