志望動機の背景とアピールポイント
転職理由から志望動機に結び付ける
転職理由と志望動機はイコールではありません。重なる部分はありますが、志望動機はその企業でなくてはいけない理由です。
例えば、転職する理由が「もっと好条件を望む」「キャリアアップしたい」などであったとしても、これらはその企業でなくてはいけない理由にはなりません。
転職して自分が望むことを実現するために別の企業を選ぶのですが、転職する理由をそのまま志望動機と捉えれば、それは「前の企業でなければどこでも良い」などという考え方になってしまいます。
転職を決意したあとに、自分の望む条件に合った企業を探します。そして多くの企業の中から“その企業”を選んだ理由、“その企業でなければならない理由“を明確にすることが、志望動機を考える際に重要となります
まずは転職する理由を再度考え直し、そこから志望動機をまとめてみましょう。
退職から転職へのストーリーを明確にしておく
採用される人は、前向きで計画的、そして、チャレンジ精神がある人です。そのため、退職理由や転職先の業界・企業・職種の選択理由からも、そのことが採用する側にPRできるよう、わかりやすい表現を準備しておくと良いでしょう。
コツは、退職から転職への流れ(ストーリー)を明確にしておくことです。
「今の仕事をもっと極めたいので、活動する場が広がる転職先を探している」「今の業務に一区切りがついたので、新たなフィールドで今までの経験を活かしながら挑戦してみたい」など、あなたのキャリアにおいて、現在と未来に積極的なつながりがある表現が望ましいでしょう。
共感や応援を得られるように筋道立てて表現し、あなたの良さを伝えるようにしましょう。
入念な情報収集
志望動機をまとめるにあたって事前の入念な情報収集は欠かせません。
志望動機を上手くまとめられないという方は、企業研究が十分にできていなかった、すなわち情報収集が不足している場合が多いです。
採用担当者は、志望動機を読めば情報収集、企業研究をきちんと行っているかどうかがわかるものです。「なぜ、この会社を選んだのか」ということに説得力を持たせるためにも、しっかりと情報収集を行ってから志望動機をまとめるようにしましょう。
志望動機の基本的な構成
文章に書き起こすためにも、面接でしっかりと伝えるためにも、大切なことは構成です。構成がしっかりしていれば、伝わりやすい志望動機になります。志望動機の基本的な構成を理解しましょう。
1 「なぜ、志望するのか」という結論から
まずは、採用担当者が最も知りたい「なぜ当社を志望するのか」を伝えるために、結論から述べましょう。
結論をはじめに伝えることは、志望動機に限らずビジネス全般に共通する暗黙のルールなので、ぜひ念頭に置いておきましょう。
2 「なぜ、この企業なのか」という理由
次に、「なぜ他の企業ではなく、この企業を選んだのか」という点について伝えましょう。
そのためには、他社にはないその企業ならではの特色を深く理解し、その中でもどのようなポイントに共感を持ち、魅力を感じたかを整理しておく必要があります。
その企業ならではの魅力を分析した上で、自分ならではの言葉で伝えれば、リサーチ能力や熱心さがきっとアピールできるはずです。
3 活かせるスキル、経験など
その企業だからこそ活かせる自分のスキルや経験を伝えましょう。スキルや経験を具体的に伝えることで、採用担当者は「採用したら即戦力として活躍してくれそうだ」など、あなたの採用に具体的なイメージを持ち始めます。
そのためにも、その企業ならではの特色を深く理解すると同時に、企業が求めていることを求人内容から正確に読み取る必要があります。
4 入社後に取り組みたいこと
最後に、実際に入社してから取り組みたいことを伝えましょう。
企業に対してどのように貢献できるかのアピールとなるのはもちろんですが、あなたの描いているキャリアビジョンを伝える機会にもなります。
それにより、採用担当者はあなたが入社した際の会社の変化や成長をイメージするための材料が得られます。企業リサーチの結果や自分のスキル、経験から、自由な発想で考えてみましょう。